現在放送中の大河ドラマ『麒麟がくる』主人公・明智光秀の娘「細川ガラシャ」。信仰心の厚いキリスト教徒として知られる女性ですが、実は、長岡京市ととても関係の深い人物なんです。戦国の世に、どのように生きた女性だったのか…。長岡京市の勝竜寺城公園内で8月から開催されている「ガラシャパネル展-光秀の娘・玉の生涯-」に行って、その生涯に触れてみました。
見出し一覧
・大河ドラマ『麒麟がくる』でも話題!「細川 ガラシャ」ってどんな人?
・長岡京市と細川ガラシャ
・勝竜寺城公園で開催「ガラシャパネル展-光秀の娘・玉の生涯-」に行ってみた!
・1階休憩スペースで本を読んでみる
・芝が美しい庭に出てリフレッシュ!
・まとめ
大河ドラマ『麒麟がくる』でも話題!「細川 ガラシャ」ってどんな人?
現在放送中の大河ドラマ『麒麟がくる』の主人公・明智光秀の娘として生まれた細川ガラシャ。越前(現在の福井県北部)出身で、武家の生まれながらキリスト教を厚く信仰する女性でした。ガラシャというのは洗礼名で、本名は玉(たま)。生前は本名で呼ばれることが多かったようです。戦国一の美女との呼び声も高く、1580年(天正8年)には、織田信長の勧めで、光秀の盟友である細川藤孝の長男・細川忠興(ただおき)と結婚し、幸せな日々を過ごします。
父である光秀が主君・信長を討った「本能寺の変」から、ガラシャの運命は大きく変わります。光秀と最大のライバル「豊臣秀吉」との一大決戦「山崎の合戦」が目前に迫るころ、光秀から細川家へ援軍の要請がありましたが、細川家はそれに応じません。光秀は主君織田信長を討った裏切り者と評されるようになり、その娘ガラシャは、逆賊の娘として冷遇されるのでした。夫・忠興からは離縁されてしまい、丹後国 味土野(現在の京都府京丹後市)の屋敷への幽閉を言い渡されてしまいます。
幽閉から2年後、豊臣秀吉の許しを得て復縁し、ガラシャと忠興は再びともに暮らすことになりますが、以前のような幸せな生活はなく、ガラシャはキリスト教へ救いを求めるようになったのです。その後洗礼を受け、正式にキリスト教徒となりました。
時がたち、天下分け目の関ヶ原の戦いが迫るころ、夫の留守中に敵方の石田三成が人質となることを迫って細川の屋敷を取り囲むという事件が起きました。ガラシャは自分が人質になれば、夫 忠興が戦場で存分に戦うことができなくなると考え、石田三成の要求を拒み、屋敷に火を放って自害。その生涯を終えます。37歳の短い生涯でした。
長岡京市と細川ガラシャ
ガラシャの夫・忠興の居城「勝龍寺城」があったのが長岡京市。現在は勝竜寺城公園として整備されています。この勝龍城に16歳で輿入れをして、それからおよそ2年の間、2人はこの地で幸せな新婚生活を送りました。
その史実をもとに長岡京市では毎年11月に、ガラシャの輿入れ行列を再現した「長岡京ガラシャ祭(※2020年は中止)」が開催されています。勝龍寺城は、ガラシャの父・光秀が「山崎の戦い」で最期の夜を過ごしたことでも知られています。
勝竜寺城公園で開催「ガラシャパネル展-光秀の娘・玉の生涯-」に行ってみた!
2020年8月1日(土)~11月8日(日)、勝竜寺城公園内の管理棟では「ガラシャパネル展-光秀の娘・玉の生涯-」を開催。ガラシャが夫・忠興のために手縫いで仕立てた雨合羽や、ガラシャ直筆の水墨画、手紙などゆかりの品々をパネルで紹介しています。
展示室は2階。ワンフロアに展示物がすべて収まっているので、とても見やすくなっています。せっかくなので、期間限定のガラシャパネル展とあわせて、常設展示も見学していきましょう。常設展示は、勝龍寺城の特徴的なつくりや、忠興、ガラシャと、ガラシャの父・光秀、忠興の父で光秀の親友とも伝えられている細川藤孝(幽斎)ら4人の数奇な運命のめぐり合わせについて、わかりやすく紹介・展示をしています。
発掘調査で出土した貴重な城の遺物などを見学した後は、イラストでつづられた4人のエピソードパネルを見ていきます。水墨画タッチの印象的なイラストと共にわかりやすく書かれており、かなり勉強になります。このような企画展は、前もって自分で勉強していかなければわからない…なんてこともありがちですが、「ガラシャパネル展-光秀の娘・玉の生涯-」では必要なさそうです。
4人の生涯や当時の情勢を紹介するアニメーション映像も放映されています。約10分ほどの作品で展示内容をダイジェストとして、気軽にみることができるのもうれしい!
ガラシャの辞世の句が大きく書かれたタペストリーには、ガラシャの生涯が細かく書かれています。書簡や袱紗(ふくさ)など、彼女の人柄や生活が垣間見える展示物もあり、何百年も前に生きた人物のはずなのに、ガラシャという人物をなんだか身近に感じました。写真にある以外にも、遺物や文書の展示があるので、ワンフロアといえど見応え十分です。
1階休憩スペースで本を読んでみる
2階のパネル展示を楽しんだ後は、1階の休憩スペースでガラシャにまつわる本を読んでひと休み。勝龍寺城やガラシャ、光秀にまつわる様々な書物に加えて絵本なども並んでいて、大人だけでなくキッズも楽しめます。
手入れの行き届いた庭園が窓いっぱいに広がり、とても心が落ち着きます。
芝が美しい庭に出てリフレッシュ!
展示に満足したら、庭園を歩いてみるのがおすすめ。木々が茂り、青々とした芝が広がり、まちなかとは思えないような解放感に包まれます。ベンチやあずまやもあるので、気軽にちょっと休憩…という使い方も良いかもしれません。お弁当を食べてもOKですよ。
夏の暑い中の散策は喉が渇きますよね。「ガラシャおもかげの水」と呼ばれる清らかな地下水100%の水道水は、名水として評判でわざわざ遠方から汲みに通う人もいるほど。一口飲んでみると、冷たくて心地よいですよ。
公園内には忠興とガラシャの像もあります。この勝龍寺城はふたりが新婚時代を過ごした場所。パネル展示で、その背景を知っているからこそ、なんとなく切ない気持ちが…。ふらりと公園を散策するだけでももちろん良いのですが、こういった展示物を見る目が少し変わるという意味でも、やはり展示を先に見てから散策する、というルートをおすすめします。
まとめ
勝竜寺城公園で開催中の「ガラシャパネル展-光秀の娘・玉の生涯-」を鑑賞すると、ガラシャの生涯を知るとともに、大河ドラマ『麒麟がくる』をますます楽しめそうですね!2020年11月8日までの限定開催なので、ぜひ期間中に勝竜寺城公園に足を運んでみてください!
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★問い合わせ先
075-952-1146
★アクセス
京都府長岡京市勝竜寺13-1
JR長岡京駅から徒歩10分
★入園料
無料
★開館時間
9~18時
※11~3月は~17時
★定休日
無休
★開催期間
2020年8月1日(土)~11月8日(日)
★紹介HP
https://www.city.nagaokakyo.lg.jp/0000001138.html
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