当記事は、広報紙「長岡京ライフ12月号」に掲載されている「長岡京のきらり」との連動記事です。
市内で実施したアンケートの回答から、長岡京市のことが大好きな市民ライターが取材先をピックアップ!
長岡京できらりと輝く、ステキなひと・もの・ことを紹介します♪
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子どもから高齢者までさまざまな世代が集う「非営利喫茶ばたかっぷ」
よもやま話に花を咲かせるカウンター。隣の部屋からは子どもたち が遊ぶにぎやかな声がもれてくる。そんな温かい喫茶店が長岡京にあるんです 。
ばたかっぶ誕生のきっかけと、店主の上兼栗つむぎ さんのばたかっぷにかける思いをご紹介します。
ちょっぴりレトロな店内は、ランチ時間になるとご近所さんや高齢者でにぎわいます 。
きっかけはコロナ禍での「居場所づくり」
店主の上兼栗 さんは子育て支援センターで勤務していましたが 、コロナ禍を機に地域での居場所づくりがしたいと思い退職。図書館も公園も、あらゆる施設が閉鎖されてしまった中、実家前の広場で「青空図書館」を始めました。
出かける場所が無くても、子どもの体力と探求心は無くなるはずもありません。家の中だけで過ごす日々に限界を感じた親子が、小畑川の見渡せる広場でゆっくりと絵本を広げ、ひとときの解放感を楽しむ。
その奥では、以前から喫茶店を経営していた上兼栗 さんの母が、栄養満点で家庭の味にほっこりするランチ「おばあちゃん弁当」 を提供して、地域の方たちのつながり をたもち続ける。
そんな店主たち の思い が「ばたかっぷ」の土台にあります。
店舗前の広場からは、小畑川が見渡せます。
天気の良い日は、子どもたちがのびのび遊べる遊具を準備してお出迎え 。
子どもも大人も気兼ねなく立ち寄れる場所に
2023年6月に、先代の母から喫茶店を引き継いだ上兼栗さんは「非営利喫茶」として営業を開始。食材は地元スーパーで仕入れ「家に帰ってきたような」温かい味付けのランチを提供しています。持ち帰りもできるので、「今日はゆっくりしたいな」と一息つきたい時にもぴったり。
「ランチの『おばあちゃん弁当』は、私が幼い頃から食べてきた母の味なんです」と家庭の味を大切にしている上兼栗さん。子どもも食べやすい、優しい味が自慢です 。
喫茶店に併設された子育て広場「ぼちぼちステーション」
先代からの常連さん だけでなく、小さな子どもを連れたママやパパもこの店を訪れます。
というのも、喫茶店とつながった 隣の部屋には、未就学児を対象にした「子育て支援広場」があるからなんです。
民家の一室を子どもの遊び場として開放。広場を見守るボランティアスタッフも常駐しているので、子どもを見てくれている間に保護者はゆっくりとランチを食べられます。
子どもが小さいと、なかなかゆっくり出来る時間が取りにくいですよね。バタバタとした日常からふっと解放されるひと時。同じく広場を利用されている保護者の方と、おしゃべりが弾むこともしばしば。ママだけでなく、パパの利用も多いそうです。
もちろん、子どもと一緒にランチを食べてもOK!
屋外では、店の看板ウサギ「ごまちゃん」とも触れ合えますよ!
※子育て広場利用協力金 100円/組(保険代)
日曜日は「ロング散歩」で運動不足を解消!
毎週日曜日には、自然の中で過ごす活動 が企画されています。
上兼栗さんを先頭に、数人のボランティアスタッフも同行します。「こんな道があったんだ!」「こんな場所、初めて来た !」と驚きながら、近隣のさまざまな場所を探検する子どもたち。
暖かい季節なら、川遊びや沢ガニとりをしたり、寒くなってきたら、険しいイノシシ道をよじ登って天王山を目指す日も。
さまざま な経験を通して、子どもの成長を感じるだけでなく、親同士の交流も深まるきっかけになることもあります。
私も何度か子どもと一緒に参加しました が、身近にある自然でこんなにも遊べるんだ!と毎回新鮮な発見がありました。
※日曜ロング散歩協力金 300円/人 予約不要
いつまでも地域に携わっていきたいという思い
紹介した活動以外にも、ワークショップや小中学生を対象にした学習支援、子育て相談や訪問支援など、喫茶店の枠を超えたさまざまな取り組みを行っている上兼栗さん。
「小さかった子が、大きくなっていく姿を見るのはうれしい 」と元子育て支援センター勤務の優しいまなざしが印象的でした。
コロナ禍という未曽有の事態の中にぽつりと灯った、人と人をつなぐ光。
家庭でも、職場でもない、もうひとつの居場所。
子どもから高齢者まで 、さまざまな世代を受け入れるばたかっぷに、一度足を運んでみてはいかがでしょうか。
【店舗情報】
非営利喫茶 ばたかっぷ(一般社団法人 子育て支援ぼちぼちステーション)
住所:長岡京市神足太田1-7
電話:075-957-3033
営業日:火・木・土曜日
時間:午前10時~午後4時(営業日・時間とも変則あり)
担当市民ライター 原 舞衣子
長岡京に住み始めて約30年。まだまだ知らないまちの魅力に驚くことばかり。
日常の中で見つけた「長岡京のすてき!」を紹介できればと思っています。
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