関西随一の名所!長岡天満宮キリシマツツジの知られざる歴史・見どころ紹介

4月中旬~下旬ごろになると、辺りを真紅に染めるキリシマツツジ。関西随一の名所として知られる長岡天満宮ですが、なぜキリシマツツジの名所となったかご存知ですか?今回は、そんな知られざる歴史を掘り下げ!合わせて見どころポイントもお教えします☆

記事の最後には、立ち寄りたい近隣のスイーツ&グルメ情報も!八条ヶ池のほとりでパンやスイーツをテイクアウトするも良し、お店でたけのこグルメを味わうも良し。お出かけにぴったりな季節、爽やかな長岡京の自然を満喫しませんか♪


\お立ち寄りスポット/

✼テイクアウト/菓子処 JAMIN 長岡京店・baker's chi to mie・Patisserie clucru

✼たけのこグルメは、こちら👈から!


長岡天満宮キリシマツツジの知られざる歴史に迫る!

江戸時代の品種改良から生まれた真っ赤な小花

提供:長岡天満宮

キリシマツツジは漢字で書くと「霧島躑躅」。その名の通り、鹿児島県の霧島市に自生していたツツジを品種改良して作られました。江戸時代の正保年中(1644〜48)、1本のキリシマツツジが鹿児島から大坂へ。取り木によって増やした5本が京都へやってきたと伝えられています。このうちの2本は御所に植えられたとのこと。今も京都御苑や桂離宮、青蓮院門跡といった天皇家ゆかりの地でキリシマツツジが庭にいろどりを添えています。

※取り木(とりき):若い枝に切れ目を入れてそこから根を生やす人工的な繁殖方法。


今の景色は江戸時代から大切に守られてきた賜物!

提供:長岡天満宮

そもそも長岡天満宮が各地から参拝者が訪れる名所となったきっかけは、江戸時代の安永9(1780)年に刊行された『都名所図会(みやこめいしょずえ)』。今でいう京都のガイドブックのようなもの!中堤にキリシマツツジが植えられるより随分前のことですが、紅葉や社殿など景色の素晴らしさが紹介され、広く認知されるようになりました。

「長岡天満宮之図」
京都府立京都学・歴彩館 京都府庁史料「延喜式内並国史見在神社考証11」式外古社考証 郡中之部より
絵図の右上:本殿下の崖一面に植えられている(現在の錦景苑あたり)
絵図の中央下:八条ヶ池中堤の両脇に植えられている

今、私たちが見ている長岡天満宮のキリシマツツジは樹齢170年以上。『長岡京市史』や『京華要誌』には、幕末(江戸時代末期)ごろに植えられ、明治中期に広く知られるようになったとの記載があります。
明治8(1875)年に描かれた絵図(上記写真)にも、真っ赤なキリシマツツジの姿が。当時植えられていたのは、現在の錦景苑(きんけいえん)と八条ヶ池の中堤にあたる場所。錦景苑あたりには天明2(1782)年の大修造のころ植えられたと推測する説もあります。

その後、菅原道真公御神忌(御祭神菅原道真公の没後を記念する大祭)1000年を前に周辺一帯を公園として整備したことにより、一時荒廃していたキリシマツツジが美しい景観を取り戻します。さらに平成に入ってからも「シンボルづくり事業」や「ため池等整備事業」などの整備が行われ、新たに1000株ものキリシマツツジが植えられました。


江戸、明治、大正、昭和、平成、そして令和とそれぞれの時代を経て、大切に守り続けられてきたキリシマツツジ。多くの人たちに愛されたことを想像すれば、鮮やかな赤色が一層美しく感じられますね♪


キリシマツツジをもっと楽しむ!見どころポイント

見頃:4月中旬~下旬ごろ

約2万坪の敷地を有する長岡天満宮。境内の東側には外周約1kmに及ぶため池「八条ヶ池」があり、周りにはたくさんのキリシマツツジが植えられています。場所によって異なる表情を見せる長岡天満宮のキリシマツツジ。おすすめの見どころをご紹介します!

最初に参拝者を出迎えるのは、大きな石鳥居。その先には真っ赤なキリシマツツジの回廊が続きます。中堤の両脇を赤く彩る樹高は約2.5m。なんと市の天然記念物にも指定されているんですよ。鳥居や石畳とのコントラストがなんとも美しいですね。

約100株のキリシマツツジの回廊が続きます。途中に現れる石橋もおすすめの撮影スポット!両脇にたたずむ朱塗りの灯篭が風情たっぷり。まるで江戸時代に迷い込んだかのような趣です。

また、広大な八条ヶ池との組み合わせも見どころ。中堤の南側と北側では日当たりが違うため、見頃に少しズレがあります。長岡天満宮の公式HP、インスタグラムでは開花状況を随時発信。ぜひ、ベストなタイミングでお越しください♪

令和元年 優秀賞 長岡京市長賞
平成29年 最優秀賞

過去に実施された長岡京市観光協会の観光写真コンテストの入賞作品の中にはこんな素敵な写真も!あなたもとっておきの1枚を撮影してみてくださいね☆


Information

長岡天満宮/075-951-1025/長岡京市天神2-15-13/阪急「長岡天神」駅から徒歩約10分、JR「長岡京」駅から徒歩約20分/境内自由/拝観料無料/Pあり/HP@nagaokatenmangu


青空の下で味わいたい!テイクアウト洋菓子&パン

パティスリージャマンが焼き菓子専門店になって新登場!

菓子処 JAMIN 長岡京店

大阪の洋菓子店「PATISSERIE JAMIN 茨木本店」の支店「PATISSERIE JAMIN 長岡京店」が2024年春にリニューアルオープン!焼き菓子専門店「菓子処 JAMIN(ジャマン) 長岡京店」として生まれ変わりました。新しいお店の目印は、長岡天満宮のキリシマツツジをイメージした赤い看板。店内は長岡京市名産の竹をあしらった上質な空間へと変貌をとげています。

たけのこパイ500円

お菓子を手がけるのは、40年以上パティシエとして活躍する店主の宿院(しゅくいん)さん。新店舗では、四季折々に変わる乙訓の魅力を焼き菓子に反映しています。乙訓の春といえば、やっぱりたけのこ!4月下旬または5月上旬ごろまでは「たけのこパイ」を販売しています。自家製アーモンドクリームとジャムの甘さに塩をふった京たけのこが絶妙なハーモニー♡パイ生地のサクサク感もたまりません。週1回の営業からリニューアル後は週5日の営業に。この機会にぜひ、ご賞味ください♪

Information

菓子処 JAMIN 長岡京店/075-755-0228/長岡京市開田4丁目8-1長岡中央第一ビル104/10~17時/火曜・水曜定休/阪急「長岡天神」駅から徒歩約5分/Pなし/HP@jamin.nagaokakyo


毎日だって食べたい美味しさ!国産小麦と天然酵母のパン

baker's chi to mie

ピンクの壁にグリーンのロゴがキュートなパン屋「baker's chi to mie(ベーカーズ チーとミー)」。店名の通り2人の店主・チーさんとミーさんがお店を切り盛りしています。パン教室で出会い、それぞれの自宅でパン教室を開いていた2人。今でもお店の奥でパン教室を開いているんですよ♪お店に並ぶようなパンが自分で作れるなんてうれしいですね!

奥:ベーグル(右:オレンジクリームチーズ、左:チョコクランベリーとくるみ) 各250円
手前:フルーツとナッツのパン 250円

天然酵母や国産小麦など体にやさしい素材にこだわったパンは、毎日食べても飽きない美味しさ。ハード系やベーグル、お惣菜パンからスイーツ系まで幅広く、約30種類ほどが並びます。2人だからこそ成せる個性豊かなラインナップに何度行ってもワクワクしますね🎵

しっとり、もちもち、噛むごとに小麦の風味が広がるチーとミーのパン。長岡天満宮の自然に囲まれながら味わえば、さらに格別です!


Information

baker's chi to mie/080-2194-5167/長岡京市天神5丁目5-24/10~17時/日曜・木曜、祝日定休/阪急「長岡天神」駅から徒歩約10分/Pなし/HP@bakers_chitomie


八条ヶ池すぐ!地元客に愛され続ける街の洋菓子店

Patisserie clucru

八条ヶ池そばの「Patisserie clucru(パティスリー クルクリュ)」は、2006年のオープン以来、地元客に愛され続ける洋菓子店。旬の食材を使用したケーキや焼き菓子が季節ごとに入れ替わり、いつも来る人を楽しませています。ガラスケースには、繊細で美しいケーキたちがずらり。ついつい目移りしてしまいます♡

季節限定商品もおすすめですが、まずは外せない定番商品から。毎朝お店で焼き上げる「キャラメルエクレア(330円)」は、長年の人気商品。濃厚なキャラメルのカスタードクリームと生クリームをたっぷりはさんだ贅沢な一品です。クラシカルなたたずまいも素敵ですね。

片手で手軽に食べられるため、外でいただくにもぴったり!朝イチにゲットすれば、焼き立て生地ならではのサックサク食感が堪能できますよ☆


Information

Patisserie clucru/075-955-4040/長岡京市天神4丁目3-1ウエストリュエル1F/10~18時/月曜定休・不定休/阪急「長岡天神」駅から徒歩約10分/P1台/HP@clucru.69


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■参考サイト■

長岡京市の歴史に詳しい専門家・百瀬ちどりさんのHP

■参考文献■

『長岡京市文化財調査報告書第65冊 長岡天満宮資料調査報告書 古文書編』

『目で見る 向日・長岡京・大山崎の100年』(郷土出版社)

\百瀬さんの登場回はこちら!/


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