SENSE長岡京のInstagramのフォロワーが今年2月になんと1万人に到達しました。1万人ものフォロワーがいる自治体は大変珍しいのだとか。達成を記念し、フォロワーさんへの日頃の感謝の気持ちを込めて、SENSE長岡京を運営する長岡京市がイベントを開催。長岡京市の新ランドマーク「竹生園(ちくぶえん)」をお借りして、竹とコーヒーで、長岡京をたしなむ「茶房SENSE」のカフェを1日限定でオープンしました!
京都を代表するコーヒーロースター「Unir」と竹の魅力を世界に発信する「高野竹工」にご協力いただいた、唯一無二の素敵なカフェの様子をレポートします。
1日限定カフェ「茶房SENSE」が生み出す長岡京らしさとは
今回のイベントの場である竹生園は、長岡天満宮に隣接する老舗料亭「錦水亭」の別館。もとは旅館として使われていた場所で1970年の大阪万博を機に建てられました。
竹林に囲まれた重厚感のあるレトロな和風建築で、一歩、足を踏み入れるとなんだか厳かな気持ちに。1階、高野竹工の「Shop&Gallery竹生園」に配された大きな窓の向こうの竹林も鮮やかな緑が美しい。
会場としてお借りした2階の大広間は約100畳と他ではなかなか見られない広さ。通常非公開の特別な空間です!竹のオブジェがゆるやかな境界を作り出し、大広間を2つの空間に分けていました。
ちなみに竹のオブジェは伐子職人さんが、イベントの最後まで生き生とした葉っぱの状態を保つことができるように、竿に穴を開けて水をたっぷり吸い上げるように細工してくださったそう。さすが竹のエキスパート♪
まずは窓の外に見える竹林と白いユニフォームのバリスタが出迎えてくれる窓際のカウンター席へ。参加者さんは竹生園の持つ独特な雰囲気とカフェの演出に、まるで茶室に入るときのようなあらたまったご様子。ここではグループごとにバリスタがついて、目の前でコーヒーの特徴を丁寧に説明しながらサーブしてくれます。
「竹生園に初めて訪れた時は天神さんのすぐそばなのにこんな秘密基地のような素敵な空間が広がっていることに驚きました」と話すバリスタ日本チャンピオンの山本知子さん
抹茶とスペシャルティコーヒーに、オレンジピールを一欠片入れてバリスタがシェイクし、カクテルグラスに注ぎます。この日のためだけに開発された特別なドリンクです。
仕上げにSENSE長岡京の「S」の文字を抹茶で描いて完成。「茶房SENSE」でしか味わえないウェルカムドリンクです。こちらは「深碧(しんぺき)の爽(そう)」と名付けられたオリジナルドリンクです。
ドリンクを開発されたUnirのバリスタ小上雄矢さん(上写真)は、コーヒーと抹茶、両方の美味しさを最大限引き出すため、代表の山本さんと試行錯誤を繰り返し最上の配合にたどりついたんだそう。
用意されたお菓子は「竹の子最中」で知られる長岡京市の和菓子店・喜久春の「小倉しぐれ」。丹波大納言の蜜漬かのこをゼリーで固めた琥珀は、パリッとした外皮と口の中でほろりと崩れる食感に上品な甘さが特長です。
カウンター席を満喫したあとは、竹のオブジェの間仕切りを通り抜けてアットホームなお座敷席へ移動。ここでは温かいメインドリンクをゆっくり楽しんでいただきます。
今回は、世界的にもバリスタが注目しているコーヒー豆「エルディビゾ農園シドラ種(コロンビア産)」を使用したドリンクを提供しています。
ドリンクメニューは2種類。エスプレッソにライスミルクと牛乳を加え、今までにない甘い風味が味わえる新しいカフェラテ「ホワイト」と、ストレートにスペシャルティコーヒーが味わえる「ブラック」です。「ホワイト」もこの日のために特別に開発されたドリンクなんですよ。
竹の皮を削って質感をそのまま活かしている高野竹工の竹カップは非常に軽く、口当たりがとても良いのが特長です。竹は熱が伝わりづらい素材なので表面が熱くならず持ちやすく、また保温性にも優れているのでゆっくりとホットドリンクが楽しめます。
メインドリンクのお茶うけは長岡京市の辻󠄀山久養堂の「源氏巻」。源氏巻はかつて向日神社の門前名物でした。一度お店を閉めましたが、お孫さんが先代のレシピを引き継いで今年復活。体にやさしい食材を使って現代風にリニューアルしたネオ和菓子として注目されています。
笑顔あふれる参加者さん2組に感想を伺いました
長岡京市に30年以上お住まいの吉田さんご家族は、お母様がUnirのファンということで娘さんが応募されました。
「ここに来たら時間がゆっくりと流れているような気がします。ウエルカムドリンクはお店などでも飲めるようになれば良いのにと思うほど感動しました。」
向日市にお住まいの石川さんご家族は、長岡京ガラシャ祭りのボランティアに参加されるなど長岡京市とご縁があります。
「今回下調べをせずにドキドキわくわくしながら参加しました。まず会場の贅沢な空間に驚きましたね。コーヒー好きなので普段からよく飲みますが、今まで飲んだことのない斬新な味わいに感激しました。」
お子さんは、コーヒーの入ったグラスが浮いている装置に心をギュっと掴まれたのだとか。またこういう機会があればぜひ参加したいと話してくれました。
カフェはグループにつき約1時間とゆったり。長岡京のシンボルである竹を、唯一無二の演出で最も魅力的に感じられる空間でした。
「茶房SENSE」に込められたそれぞれの思いとは
今回のカフェに協力いただいた方々がそれぞれの思いを語ってくれました。
長岡京の魅力を世界に発信するコラボ企画を今後も続けていきたい
Unir 代表 山本尚さん
Unirのバリスタのみなさん
Unirには地元を愛し地元の生活を豊かにする、そこから世界に誇れるものを生み出していくという信条があります。今回まさにSENSE長岡京のフォロワーのみなさんや高野竹工さんと一緒に、地元長岡京の魅力を世界に向けて発信できる貴重な機会と感じたのでイベントに協力いたしました。
今回、初コラボとなった高野竹工さんの創造豊かな商品と、竹生園から大いにインスピレーションを受けました。結果、京都・長岡京市をイメージできる和食材(抹茶、ライスミルク)を取り入れる発想が生まれました。
今後も「茶房SENSE」のようなイベントをもっと発展した形で、より多くの方が楽しめるオープンな期間限定コラボができたらと思います。
竹林を眺めながらゆっくりとした時間を過ごしていただきたい
高野竹工 井澤葉子さん
長岡京市は都会でありながらも身近に四季を感じられるまちです。その中に竹生園のような風光明媚な場所があることを知っていただき、竹林を眺めながらゆっくりとした時間を過ごしていただける機会になればと思いイベントに協力いたしました。
今回Unirさんに使ってもらった竹カップは「摺り漆」というシリーズです。どの色のカップもメインドリンクのホワイトに摺り漆の色が映え、とても理想的なスタイルだったので作り手として感心しました。
今後もこのようなイベントを通して弊社の商品を様々な使い方を試していただける場があれば嬉しいです。今後もより一層、竹を通して長岡京市の魅力を発信していこうと思いました。
いろんなモノと人の思いを繋げて長岡京市の魅力を発信したい
SENSE長岡京のウェブサイトと同じく、身近な暮らしの中にあるまちの魅力を再認識しながら、「ちょっと贅沢で上質なひととき」を表現したリアル企画をしたいという思いが今回Unirさん、高野竹工さんをはじめとする事業者のみなさん、フォロワーさんの協力により見事に実現していただいたことに安堵しています。
本市の上質な暮らしを感じることができる美しい竹林がある景色をたくさんの人に知ってもらいたいという小さなつぶやきの中からイメージを膨らませ、イベント開催に向けて一丸となって取り組んでまいりました。
多くの人がSNSなどでイベントの様子や景色を発信してくださり、「こんなに良い場所があったのか」との声をいただきました。今後もいろんなモノと人の思いを繋げ、長岡京市の魅力を発信したいと思います。
(長岡京市役所 広報発信課)
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